とある日本語教師の海外遍歴記

2年ごとくらいにいろんな国で働く生活を志す人の旅行記

ミャンマー旅行記2017②~バガンの川と夕日~

2017年1月14日、ミャンマー2日目。バガンへ。

バガンは、ほんとうにいいところだった。
わたしにとって旅の「いい」の尺度は、ここでの常識ってこうなのね、という発見があるほどいい、というもの。これまで日本で培ってきた蓋然性ありとする予測が覆されるほど、いい。

移動はエアー・カンボーザにて。カンボジアかと思ったけど、ミャンマーなんですね。

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宿は、ニャウンウー地区のこちら。シャワーの出もよく快適。

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チェックインを済ませ、宿で自転車を借りる。
Eバイク(スクーターのような)のほうが便利だし主流なのだろうけど、運転免許を取るときの原付講習で原付に乗れなかったトラウマで自転車を選択。見た目はガタガタだけど、宿の姉妹がブレーキなどをチェックして、埃をふき取ってくれた。

さあ、いざ繰り出す!
オールドバガンと呼ばれる、見どころの集まる地域までほぼ道一本で行ける。

と、ハンドル部分がなんだかゆるゆるしていることに気付く…。試しに乗ってから借りるべきだったと少々悔やみつつも、それ以外は問題ないのでそのまま進んだ。結果、一日中、ハンドルを取られないよう肩を張って自転車をこぐ羽目にはなった。

しかし、バガンのこの独特の景色の前に、わたしの気分は凹みようがない!

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砂埃、茂み、無数のパゴダ!RPGゲームならぜったいモンスター多発、夜ならたぶん雷鳴でしょう!

 

さて、まずは、オールドバガンへの道中に位置するシュエズィーゴン・パゴダへ。

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入り口の回廊を進んでいると、向こう側から一眼で熱心に写真を撮っているおじさんがいる。じゃまにならないようにわきのほうを進んでいたら、「キミを入れて撮りたいんだ」と言われた。NYのフォトグラファーらしい。歩いてるだけで作品の一部になれるなら儲けものである。

パゴダ上部は、その夏に起きた地震の影響で修復中で、カバーがかかっていた。

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ミャンマーでは、寺院の敷地やバゴダには裸足で入る。
この裸足になるということが、とても心地よかった。地面は、何もわたしと隔絶すべきものではない。

そこからまた自転車移動。自転車の速さというのは、ひとの生活を覗き見られる速度だ。

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オールドバガンでは、アーナンダー寺院へ。
境内で男の人達が遊んでいた。竹で編んだボールを蹴る、まさに蹴鞠。f:id:eucot:20190210204717j:plain
あの巻スカートみたいな伝統衣装が、こんなふうに巧みに半ズボンになるのですね。

中に入ると、お坊さんたちがご飯を食べている。食卓を写真撮ってもいいですかと聞くと、どうぞと言ってくれた。そしてさらに、一緒に撮ろうと。

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この旅のベストショット、決定。

仏像を見学して、外に出る。これ龍かな獅子かなと建物をながめていると、

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 屋根の上に人影が。

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前日の建設現場といい、とび職だなあ。
またさらに、地元の少年たちから一緒に写真を撮ってと言われた。こんなに撮られる経験はなかなかないぞなんていい気分になっていたけど、もしかしたらバガンの策略かもしれない。

ちなみにこちらは、この近くで迷子になってるときに遭遇した大甕置き場。

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これだから迷子も悪くない。
用途を調べたら、川で生活用水を汲むための水瓶だという記事があった。重そう。

次はイラワジ川沿いのブー・パヤーへ。

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イラワジ川!これでついに、メコン・イラワジ・チャオプラヤの3つを制覇した!!

舟乗りたいなーと思っていたら、運良くというかまんまとというか、客引きにあった。
なんかうさんくさいおじさんだったので迷ったけど、乗客一人で出してくれるというので、乗ることに。実際船を出してくれるのは、別のお兄さんでした。

川に出たとたん、何を迷ってたんだってくらいテンションがあがる。

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ああ揺籃。

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そして今でも人々の生活の場。

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操縦するお兄さんさえ「ちょっと水浴びしていい?」と言いだし、どうぞと言うとほんとにひとっぷろ浴びてました。いやむしろ素敵なカルチャーショックをありがとう。

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船着き場に戻るときには、となりの船のお兄さんが竹竿で場所をあけてくれた。

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満足して川辺を去る頃には、そろそろ夕暮れが近づく。パゴダと夕日の絶景を見なきゃ、と場所を探していると、少年に声をかけられた。おすすめのところにつれて行ってくれるらしい。思えばこの旅は、最初のタクシーの時点でこういうのに乗っかっていく準備ができていたのだった。今度は迷わずお願いする。

がんばって自転車で砂道を進み、

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彼がつれて行ってくれたパゴダは、確かに、すばらしいところだった。

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他のお客さんは2組くらいしかおらず、ゆっくりと、ただぼーっと日没を待つ。
そして、ついに。

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写真載せだすとキリがないので、1枚だけ載せておく。

最後に彼は、絵を描いて売っているというので、それを買って別れた。
夕日を見るということは、帰り道は日没後ということなので、暗くなりきるまでに街灯のある大通りに戻れるかが心配だったけど、なんとか戻る。日の入り以降もこんなに明るい時間が続くんだなあということすら、このとき初めて知ったと思う。

 

せっかくだからこの日の食事を載せておこう。

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夜、宿の近くの大衆食堂みたいなところに行ったらテレビでスポーツを観戦している男の人であふれていて、なんか観光客まざってるぞみたいな目がいたたまれなかったけども、ごはんはおいしかったです。

 

夕日で終わった翌日は、朝日で始めるべきだろう。
翌日、気球とパゴダの日の出を見に行きます。