とある日本語教師の海外遍歴記

2年ごとくらいにいろんな国で働く生活を志す人の旅行記

ミャンマー旅行記2017①~ヤンゴン市街編~

2017年1月、ミャンマーを旅行した。
前年のラオス一人旅で味を占め、今回も一人旅である。

 

海外旅行が好きなのは、いつもわたしを悩みの迷宮へと陥れる「暗黙の了解」というやつがないからだ。
わたしのOL経験は、その暗黙を了解することに6年半苦心し続け、そして諦め開き直るまでの過程である。このミャンマー旅行は、その開き直りを助けてくれたように思う。

この後、開き直り切るまで、一月半。

 

1月13日。中部からタイ経由でヤンゴンへ。
空港から中心部のホステルへ向かおうとすると、荷物検査で目があった男性から話しかけられた。聞くと、フィリピンの人だが以前ミャンマーに住んでいたらしい。行先が近いから一緒にタクシーに乗ろうという。

乗るべきではないだろう、たぶん。

でもなんとなく、大丈夫なような気がして、そして大丈夫じゃなかったとしても自己責任ですというところまで自分に言い聞かせた上で、タクシーをシェアした。

なんてことはなかった。ミャンマーでの仕事の話を聞き、日本の話をし、渋滞のひどさ眺めつつ、Facebookで友だちになって別れた。幸先がいいと思った。

ホステルに着き、この旅に合わせて買ったミラーレスカメラで、窓から真正面に見える景色を撮ってみた。

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なかなか気に入った。やっぱり幸先がいい。

ちなみに宿はこちら。家族で経営しているのか、兄弟らしき若者たちが親切に手伝ってくれました。

www.booking.com

 

さて、外へ出る。歩いて市場まで。
旅行先で一番購買欲求を抑えられなくなるものは、わたしの場合、布だ。民族衣装の巻スカートは、ここではおみやげであり日常の衣服でもある。民族衣装が生きていることは、ミャンマーの好きな所のひとつ。

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男の子たちの、この白シャツ+民族衣装のコーディネートが好き。


市場に到着。
カラフルさに、初日から散財の予感。

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と、ここで、日本語のやたら堪能な男の子が市場を案内すると言ってくる。一生懸命なので、ついていって、いくつかの店で買ってしまった。
そう、ぼったくられたのだ。

気づいたときは結構ショックだった。さっきまでの幸先いい感じがふっとんだ。
きっとがんばって日本語覚えたんだろう。そのがんばりをこんなところで使わなくてもいいのに。「日本語が上手すぎる人には警戒せよ」なんて警句を旅行情報に載せなければならないのは、さみしいことだなあ。
ただ事実としてはそうなのである。余計に払った金額を彼へのチップにでもして、もっと違う仕事探しなよって言えたらよかった。

 

気を取り直して、サンダルを買ってスニーカーと履き替える。暑いのもあるけど、道が砂とぬかるみで、スニーカーをどろどろにするくらいなら素足をどろどろにした方が快適なのだ。
これで、水浸しのトイレに入る準備ができた。
市場は、観光地なのもあってか、頻繁にトイレ掃除が入っているようできれいだった。でも、その掃除方法が「床を水で流す」方式。一応、滑って転びはしなかった。

ちなみに、ここで食べたのはミャンマーカレーなるこちら。

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見た目と食べ方でカレーっぽく見えるからカレーと訳しているだけで、中身は全然違う。野菜と肉の油煮、という感じ。見た目より薄味。衛生面が気になるところだけど、わたしは何ともなかった。

 

その後、ヤンゴンの名所、シュエダゴン・パゴダへ。ぜひ、自分が生まれた曜日を調べてから行きましょう。

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ここでも、頼んでないのにガイドして回るおじさんに捕まる。
これは知っていたので、分かった上でちょっとついて行って最後にチップを渡した。そこでお金を渡す客がいるからこのビジネスがなくならないのだ、という指摘は分かっているけれど、わたしはわたしの収入の清白さもあまり信じてはいない。

鳥が、多い。

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行きは別の入り口から入ってしまったようだけど、表参道はこちらだったと帰りに気付いた。

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おみやげ屋さんも並んでにぎやか。

 

そろそろもう、夕方に差し掛かる時間である。
川が見たくて、ヤンゴン川のほうへ向かった。

ところどころにハト多発。歩道を埋め尽くしている。

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日本のハトより肝が据わっているようで、人が近づいても動じない。ただ、群れに踏み込むと一斉に飛ぶ。結果、体から炎かなんかがほとばしる魔術師のごとく、わたしの周囲からハトがほとばしった。人生で初めてハトを脅威に感じた。

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道中の建物の古さ、雑多さなどは驚くものではないけれど、
これ、びっくりした。

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結構高い立派な建物です…

 

ヤンゴン川は物流拠点となっているようで、コンテナが続く。しかし川伝いにしばらく歩くと、突然開けた。そう、こんな舟が見たかった!

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ちょうど、夕暮れ。
ぼーっと眺める。

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…つもりだったのに、やはり、鳥、多い。

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ボート乗らなくてよかった。


日も沈んだ帰り道。輝くスレー・パゴダと車の往来をしばし歩道橋から眺める。

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ホステルのほうに戻ると、すぐ近くに日本料理屋らしきレストランがあった。海外で、現地の「日本食」を食べるのは好きだ。見ると、店の名前は「あないも」。適度な勘違い感を漂わせる響き、悪くない。

と、ここで、この日最大の衝撃に出会うのである。

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めっちゃ、ちゃんとした居酒屋ではないか!

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がっかりするくらい、和食。
親子丼、美味しかったです。あすに続きます。