サンクトペテルブルク旅行記2019②~地下鉄とバスで行くペテルゴフ編~
5月3日、エルミタージュ美術館のあとは、ペテルゴフへ行くことになっていた。
ペテルゴフとは、サンクトペテルブルク市街から少し離れたところにある離宮とその周りの庭園のこと。広い敷地の中にいろんな小さな建物やら博物館やらがあるのだけど、それぞれにチケットが必要らしい。とりあえず混雑しそうなメインの宮殿だけ事前にネットでチケットを買っておこうということになった。
が、しかし、10日ほど前の時点ですでに売り切れ…!
かろうじて、本来は閉館後である18:00〜20:00の「夜の部」というチケットがあったので、こちらを買った。
結果的に、これがベストの選択だった。
ペテルゴフはペテルブルク市街からネヴァ川を渡った位置にあるので、船で行くのが一番早い。そして船着場はエルミタージュ美術館のすぐ裏だ。完璧に効率的な足取り。
…のはずだったのだが。
船着場へ行ってみると、なんと、この日は朝からの風と雪でペテルゴフまでの船が欠航とのこと!
…盲点だった。船以外の行き方をあまり調べていなかった…
しかも、便利なアプリ2GISを入れて万能なはずのわたしのケータイは、寒さとバッテリーの老化とで朝からすでに瀕死の状態。
googleで経路の検索をすると2時間とか出てくる。まさか。時刻は既に17:00近い。これ最悪着いた頃にちょうど閉館なんじゃ…
…と思ったけど、2時間というのは「ペテルゴフ」と「新ペテルゴフ(ノーヴィー・ペテルゴフ)」なる別の街を間違えて検索していたからで、ペテルゴフまでは約1時間で行けることがわかった。焦った。
しかも、道のりは簡単だった。
まずは地下鉄で「アフトーヴォ」という駅まで行く。
そこで降りて地上に出ると、すぐバス停がある。ペテルゴフ行きの番号はガイドブックに書いてあったけど方向が分からずその場で様子を見ていると、バスの運転手が「ペテルゴフへ行きたいんだろ?逆だよ!」と教えてくれた。
地下道で反対側に出ると、バスのほかにマルシュルートカというバンのバスみたいなのがたくさん止まっていて、「ペテルゴフ行くよ!」と声をかけてくれた。
バスとそれを合わせれば本数はたくさんある模様。運賃もたぶん同じ。(行きはマルシュルートカで70ルーブル、帰りはバスで80ルーブルだった。バスは近場は40ルーブル、ペテルゴフまでは二区間分の80ルーブル。)
降りるバス停が分からなかったけど、着いたら運転手さんも乗客のみなさんも「噴水(フォンタン)だよ!」と言って教えてくれた。地元の人はペテルゴフじゃなくて噴水というらしい。
そんなわけで、かなりスムーズに1時間足らずでペテルゴフに着けた。このとき18時過ぎくらい。バス停は庭園の目の前。
たぶんこの先の建物が私たちの目指す宮殿だろうということで、進んでいく。ここはまだ無料で入れる庭園で、噴水はもう止まっていた。
宮殿っぽいほうへ来た。でも入り方がわからない。向かって右側の駐車場みたいなところに一旦出たら、そこにチケット売り場と入場ゲートがあった。ここからが、チケットのいる「下の庭園」という部分らしい。
宮殿のチケットは持っていたけどこの庭園のチケットを持っていなかったので、売り場で買って入場。そうすると、宮殿の正面に出た。ゴージャスな噴水もある。
時間もなかったのでまず宮殿へ入った。上着と荷物を預けて靴カバーを履いて入る。中ももちろんゴージャス!
ただ正直去年行ったエカテリーナ宮殿とよーく似てるなーと思った。それもそうで、同じ建築家が建てたらしい。
夜だからかわりと空いていて、突如部屋の中に私たちだけになった。このゴージャスな部屋独占!とはしゃいで合わせ鏡で写真を撮っていると、「写真やめなさい。グループから離れちゃダメよ。」と、監視のおばちゃんにやさしくたしなめられた。
どうやら、本来ガイドについてグループで見学しなければならず、勝手に回っちゃいけないらしい。(これはエカテリーナ宮殿も同じ。)おそらく入場のところで、私たちは前の中国人団体客の一員だと思われ一緒に通されたらしい。
わたしたち中国人団体客じゃないんですーと言うと、おばちゃんに「じゃあこっちのグループと一緒に行きなさい」と個人客グループに加わることを指示されたので、途中からおとなしく団体行動。
このベッド、かわいかった。
内部の見学はたぶん1時間弱で終わり、外に出て庭を散策。
庭は、エカテリーナ宮殿より見応えあると思う。この噴水と水路が美しい!
(ただなんか、この噴水の出方、空に向かって激しくあれしてる感じが…自粛。)
確かこのころ19:30くらい。庭園は遅くまで空いているようだったけど、売店はちょうど店じまいをしていた。寒かったから飲み物買いたかったのに断念。
もとの道に戻って、バスに乗って駅まで戻り、シャベルマ食べて、地下鉄で帰った。
めちゃ寒かったし焦りもしたけど、盛りだくさんで結果いい日だった。
翌日は、そうもうまくいかなかった日。続きます。